zacki:

自分語り多めのモノローグ twi:@TtZack

空想文学?少年(10)

結崎です。

昨日借りてきたビブリア古書堂の事件手帖を全部読みました!!!!いや本当に面白かった!!!

 

我々の現実の時間軸で現実に存在する本をテーマに展開していくのでリアリティが凄まじく、また古書という普通の人はまず触れないような難しい概念が根底にあるにも関わらずわかりやすい説明と文章で非常に読みやすかったです。ベストセラーなのも頷ける。

ミステリーと同時に主人公のラブロマンスも展開されていて、じりじりと近づいていくような関係性の変遷も良いものでした。主人公が自分と同い年なのであんな素敵な出会いをした彼は羨ましい限りです。私もいつか素敵と思える方にもう一度出会ってみたいものである。

 

昨日話した通り、読書家と言えるほど本は読んでいませんし知識もなく、好きな作家さんも特に挙げられないので作中に出てくる作品は殆ど知らないものばかりでしたが、太宰治寺山修司の名前が挙げられたときは少しテンションが上がりました。二人とも有名な作家ではありますが、一応同郷なもので。まあ二人ともロクでもない人間だったっぽいからあんまり誇れるものでもないのですが。青森はそういう人間ばかりを生み出す風土なのかもしれない。

 

いつかこの作品も過去の名作になる日が来るのかなあと思うと胸が躍りますね。是非歴史の上に載ってほしいものです。

 

話は変わって。作中で登場人物がとある本に異常な執着を示すシーンが沢山あったので、自分にとって大切な本って何だろうなあって考えてたんですが、ありました。二冊。

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へんないきもの。とその続刊。

有名な本ですし、多分今から買おうと思えばすぐに買えるので貴重でもなんでもないのですが、実家を離れる時に持ち出した数少ない本のうちの二冊です。今も小説やマンガとは別の場所、すぐに手が届く棚に置いています。

ざっくり言うと私の生物好きが開花したきっかけです。これを読んでなければ今の私は別の気苦労をしていただろうにしても昨日ちょっと零したような気苦労をしていません。今の道にも進んで無かった。

でもなあ...読んじまったからなあ...

 

ホントに面白いんですよこれ。早川先生のユーモアが混じった文章が好き、というのもありますが、「ホントにこんな生き物がこの世界にいるんだ!」という感動を覚える。もう15年前の本ですが、自信をもっておススメできます。読んだ方も多いでしょうが。

 

一時期暇があればずっと読んでました。小学生の頃、図書館に母と通っていた話は昨日書きましたが、延々と借りてました。二週間借りて返却した後また貸出カウンターに持って行ってました。今思えば迷惑極まりないな。

母親もそれを見かねていたのか、ある時私がインフルエンザにかかってしまい寝込んでたときに「じゃあインフル治したらずっと借りてたあの本買ってあげるから」という言葉とともに買ってくれました。未だに記憶に残ってるんですけど、その言葉が嬉しすぎて次の日にはインフル治ってました。1日半くらいで治したんじゃねえかな...

なんだかんだで15年一緒にいます。いま改めて手に取ってみたら写真の通りボロボロでしたし、裏表紙は半分破れてましたが少しそれが愛おしくすら思えますね。

前述した通り有名なものですし別に絶版になったわけでもないので、仮に失ってもすぐに買いなおすなりなんなりは出来ると思うのですが、これを失ったら少しは泣いてしまうかもしれない。

 

大事な本ですが高校生の頃に一度だけ貸したことがありまして。当時の学級委員長に。

何で貸したのかは覚えてないのですが、当時すでにボロボロだったこの本を大事に扱ってくれて嬉しかったのは今でも覚えてます。変わったやつだったが今も元気にしてるだろうか。

 

明日は改めてこの本読もうかな。